2017年11月2日木曜日

コミケ93に落選しました!


スタジオイノワーるはコミケ93に落選しました!
まあ、けもフレ人気ジャンルですから。
もしかしたら、スペースが減ったのも効いているのかもしれませんね

2017年10月23日月曜日

ブレードランナー2049を見てきました。

リドリー・スコットの名作ブレードランナーの続編、「ブレードランナー2049」をフランスで見てきました。この作品、自分が日本滞在中、すでにフランスで始まっており、フランス帰国後にすぐに見ようと思っていたのですが、時差ぼけで、ちょうど映画の上映時間に眠くなるという状態だったため、時差ぼけが治るまで待ってからの視聴となりました。

ブレードランナー2049は前作の30年後を描く作品です。レプリカント(人造人間)狩りを任務とするブレードランナーの捜査官Kは、任務終了後にある農場で、地中に埋まっているケースを発見し、ケースの中から女性の骨を見つけます。この骨を分析したところ、骨には帝王切開の跡があり、この女性は妊婦であったことが分かります。そして、この骨は人間ではなくレプリカントのものであることが判明します。本来、レプリカントに生殖機能はないため、この情報は世界の秩序を乱すのに十分危険なものでした。Kは上司の命令により、妊娠した女性レプリカントにまつわる情報の抹消および生まれた子供の処分を命じられます。レプリカントが子供を産めるという事実を隠ぺいするため、Kはレプリカントが生んだ子供を探すことになります。一方で、Kが調査の過程で訪れたウォレス社も、生殖機能をもつレプリカントの秘密を知るため、同じく子供の行方を探るためにKを尾行、その過程で障害となる者を排除していきます。さらに、レプリカントによるレジスタンス集団も、事件の裏で暗躍し、事件が複雑化していきます。捜査の中、Kは自身の過去にまつわる真実を知ります。そして、Kはかつてのブレードランナー、捜査官デッカード(ハリソン・フォード)と出会い、女性レプリカントの正体を知ることになります。

基本的に、ストーリーは、Kがレプリカントから生まれた子供を探すという点が主軸に置かれて展開されます。内容的には、前作のエピローグという感じです。駆け落ちし、追われる身となったデッカードとレイチェルがその後どうなったのかが描かれます。デッカードに加え、少しだけですが、前作にも登場した捜査官ガフ(エドワード・ジェームズ・オルモス)も年老いた姿で登場します。今作でもちゃんと折り紙を織っています。

以下、いくつかこの作品の見どころを紹介します。


ディストピアな世界観
今作でも、雨の中のうす暗い街や街中に漢字や日本語、ハングル文字で書かれたネオンや3Dホログララフが多数存在する、退廃的で独特な未来の世界観は、前作からしっかりと継承されています。この退廃した世界観をより臨場感を持ってみたい人は、ぜひIMAX3Dもしくは3Dで見るのをお勧めします。残念ながら、グルノーブルにはIMAXはなく、自分がフランスに帰国した段階で、3Dも英語版の上映が終了していたので、自分は見れませんでした。チャンスがある人は、ぜひ、3Dで見るとよいでしょう。見たかった...!

今回、街の雰囲気でより特徴的だったのは、前作では中国がメインで世界を支配しているのに対して、街中の文字やいろんな電子機器が日本語で書かれており、作中のいたるところに日本語が表示されています。街中の雰囲気も、どちらかというと、現在の秋葉原のようなデザインになっており、コスプレをしているキャラなども登場します。監督は、日本のアニメとマンガが好きなんでしょうね。
Kが捜査に使う端末も、音声や文字が日本語だったりして、そこだけは気楽に聞くことができました。映画を生の英語で見るのは、割と神経を使います。英語がところどころ理解できず、たまにフランス語字幕を頼りに理解したりします。もっと、ネイティブのアメリカ英語をマスターしたい...。

また、今作で登場する新型レプリカントの製造会社ウォレス社も、前作のタイレル社を意識したデザインになっています。ピラミッドのような不気味なデザインになっています。社内の、波のような、どこか精神的を不安にさせる照明が印象的でした(映画本編で確認ください)。

ちなみに、前作のように、さすがに「2つで十分ですよ」という謎の日本語を話す屋台のおっちゃんは出てきませんでした。

科学技術
前作よりも30年後の世界なので、いろいろ新しい科学技術も登場します。特に、印象的なのは、主人公KのAIヴァーチャル彼女のジョイ(アナ・デ・アルマス)です。始め、ジョイは家の中のホログラフ映写機の下でしか動くことができませんでしたが、Kが買ってきた携帯端末により外でも動けるようになります。これにより、ジョイはKが訪れるあらゆる場所に同行できるようになります。オタク的には、ほしいアイテム、かもしれませんね。ちなみに、アナ・デ・アルマスは結構、美少女です。監督、絶対オタクだ。

前作同様、空飛ぶ車スピナーも登場しますが、新型のスピナーには様々なセンサーなどを装備したドローンが搭載されています。ここは現代的な要素が取り入れられていますね。

また、映画の初めには、広大な太陽光発電パネルの畑が登場します。このシーンを見た瞬間に、かつてのブレードランナーよりも少し先の未来のブレードランナーの世界に引き込まれます。

心理テスト
レプリカントと人間は区別が付かないくらいそっくりなため、前作では、レプリカントか人間か見分けるために、ブレードランナーが対象者に対して、変な質問による心理テストで見分けるというシーンがありました。今回はその対象者は、ブレードランナー自身に向いています。作品中では、この心理テストは捜査官Kのブレードランナーとしての、言い換えれば、命令に忠実に従う感情のないレプリカントとしての適正診断に使われます。ヴァーチャル彼女のジョイとのふれあいや、過去の記憶との対峙を通して、Kの中には徐々に怒りや悲しみといった人間的な感情が芽生えていき、最終的にはこの適正テストに不合格になります。前作でもそうでしたが、レプリカントの人間性を描く上で重要な設定として、今回も活かされています。

ただ残念なことに、今回、質問の内容については、英語がうまく聞きとれず、よく分かりませんでした。ここは後で、日本語版で確認したいですね。

音楽
前作のBGMとそっくりな雰囲気の楽曲が使われていて良かったです。どっしりとした暗い感じの音楽は今回の作品にもマッチしています。チャンスがある人は、できれば、IMAXの音響で聞いてみてはどうでしょうか。自分には、かなえられなかったので...。

ハリソン・フォード
インディージョーンズ、スターウォーズと続き、現役で活動し続けているハリソン・フォードですが、今作でもデッカード役で登場します。Kがデッカードと出会うのは、遺跡と化したラスベガス。H・R ギーガーのようなデザインの巨大な女性像が砂漠の中にたたずむラサ宇部ガスのホテルでKはデッカードを見つけ、そこで情報を聞き出すため、デッカードと激しい格闘を繰り広げます。ハリソンフォード、まだ現役でバリバリのアクションをkますという、なんとも元気なおじいちゃんですね。


ニアンダ・ウォレス
盲目の不気味な雰囲気の天才という感じの人です。レプリカントの製造会社ウォレス社の社長です。性格は残忍で、作品中で一番人間らしさがありません。首のところに、操作端末とアクセスするチップを装着する部位を有しています。ちょうど攻殻機動隊みたいな感じですが、もしかすると、ウォレスは体のほとんどを義体化したレプリカントに近い存在なのかもしれません。物語の中の悪役的な存在ですが、今作中では、最後まで存命でした。もしかすると、これは続編があるのかもしれません。かなり雰囲気のあるキャラクターなので、今後、このキャラクターが活かされていくことになると期待しています。


ショートストーリー
前作のレプリカントの製造会社タイレル社はつぶれ、今作ではウォレス社が新たなレプリカントの製造会社として世界に君臨しています。しかし、タイレル社のレプリカントであるネクサスモデルはまだ存在し、レジスタンスを形成して自由を求めて抵抗運動を続けています。この辺りの話は、2019年のブレードランナーから今作までに起きた出来事を描く3つのショートストーリーの一つで描かれています。この作品はアニメ作品となっており、監督はカウボーイビバップの渡辺信一郎です。動画はYoutubeで公開されています。映画をより深く楽しむうえでも、視聴しておいた方がよいと思います。




最後に(※前作のネタバレを含む)
 今作は、上映時間3時間という長さにも関わらず、割とすんなり見ることができました。世界観、音響も前作の雰囲気を継承し、前作ファンは必見の映画だと思います。また、あくまでも、前作のエピローグという感じになっているので、前作を見ていない人は、まず前作を見る必要があります。

 全体的には面白い、よくできた映画だったと思います。しかし、やはり、前作の方が、もっと考察のしどころが多く、そちらの方が好きです。今作に関しても、情報量が多いので、見返すたびに新たな発見のある映画だと思いますが、正直、前作のように、知り合いと上映会を開いて議論するほどのモチベーションは刺激されませんでした。

 物語の冒頭で、Kが任務のためにレプリカントを処分するシーンが描かれますが、対象を処分するのに主人公の中にやや戸惑いがあるのと、また、対象を殺す際、あくまでも正当防衛的な感じだったこと、さらに、こういったシーンはアメリカ映画では割とよくあるシーンなせいか、あまり主人公がレプリカントっぽい感じがしませんでした。心を持ったAIもいますし、未来のレプリカントなので、ほぼ人間と同じ存在なのは分かりますが、あまりに人間っぽく描写されているため、心理テストでレプリカントっぽさから人間っぽさへの変化が象徴的に描かれているのに、個人的にはあまりしっくり来ませんでした。
 一方で、前作の殺人レプリカントのバティはまさにレプリカントという感じの冷酷な存在でした。ターミネーターのT1000型のようにほとんど瞬きをしないのもあり、明らかに異様な感じで、よりレプリカントっぽさが強い存在でした。さらに、仲間のレプリカントが液体窒素に手を突っ込むというクレイジーなシーンからも、「こいつら人間じゃねぇ」感がバリバリ伝わってきました。だからこそ、前作では、そんな冷酷なレプリカントであるバティが、最後にデッカードを助けるシーンがすごく象徴的なものに感じるのだと思います。今作は、このギャップに比べると、いまいちしっくりこないんですよね...。”バティは冷酷だ”と観客が認識しているからこそ、最後にデッカードがビルの鉄骨から落ちそうになり、バティが後ろから迫ってくるシーンで、誰しもが、バティがデッカードをビルから落とそうとするシーンを予測したはずです。しかし、それまでの前振りに対して、誰しもが予期しなかった展開だったからこそ、前作の内容としての良さが際立つのだと自分は思います。
「Time to die...」といって燃え尽きるバティのシーンは熱いです...ちなみに、このシーンの曲は今作のラストでも使われています。つまり、まあ、そういうことです。映画を見て確認してください。


ここまで、いろいろ書いてきましたが、この映画は良作だと思います。ぜひ、前作を見ていない人は、まず前作を見てから、劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか?



※以下、ちょっとネタバレを含む


デッカードの正体について
前作のブレードランナーには様々なバージョンが存在します。前作のディレクターズカット版では、実はデッカードもレプリカントであるかのような描写が追加され、長い間、論議されてきました。しかし、今回、デッカードが年を取っていること、レイチェルだけが生殖機能を持った特別なモデルであったことを考えると、今作に出てくるデッカードは人間ということになると思います。なので、ブレードランナー2049はオリジナルの劇場公開版からの続編ということになります。




2017年10月13日金曜日

誕生15周年・ローゼンメイデン0-ゼロ-展に行ってきました

今回の日本一時帰国の最終目的、誕生15周年・ローゼンメイデン0-ゼロ-展に行ってきました。

ローゼンメイデン15周年を記念して、浅草、パラボリカ・ビス開催されているローゼンメイデン0展に行ってきました。
ローゼンメイデン漫画本編、ニコイチメイデンの複製原画やローゼンメイデン0に関連して大正時代風デザインのドールズたちのイラストやドールが展示されています。パラボリカ・ビスはそこまで大きな建物ではないので、そんなに大きな展示会ではないですが、ローゼンメイデンファンならぜひ訪れたいイベントです。なので、わざわざフランスからの一時帰国に乗じて行ってきました。

初、浅草です。すでに日本人形のお店などもあり、雰囲気が出ています。ちゃんとローゼンメイデン0の舞台風の場所でイベントが開催されているのはいいですね。

パラボリカ・ビス外観。まさかこんな感じの小さいの建物でイベントが開催されているとは。ひっそりとやっている感じも好きです。浅草名物、雷神門などは行かず、ここに来るとは...。

窓にも、ドールズたちが。

入口。この場所は、前に劇団イヌカレーのイベントをやった場所なんですね。イヌカレーグッズもたくさん売られていたのは知らなかったので、これはうれしい誤算でした。ただ、自分が探してたイヌカレーの冊子「ポメロメコ」は売られていませんでした...。なかなか。手に入りませんね。その代わり、ポメロメコのグッズを手に入れることができました。手に入らないと思っていたのに、ラッキーでした。さすがに、イヌカレーの生原画までは手がでませんでしたが。
いつか、ローゼンメイデンとイヌカレーのコラボも見てみたいですね。


戦利品。ちょうど自分が会場に着いたときに、アクリルポストが入荷したので、運命を感じ7体分すべて購入しました。1個1800円!しかも、結構重い!これをフランスに持って帰らねばならないとは...。
イヌカレーのポメロメコの缶バッチも手に入れられたので良かったです。
ニコイチメイデンのクリアポスターは、銀×雪華綺と全員集合版を買いました。本当は複製原画も買いたかったですが、フランスに持って帰ることを考え断念しました。ニコイチメイデンは百合百合しくていいですよね。個人的には銀×赤も見たいですね。仲の悪い百合っプルも好きです。

ローゼンメイデン展は10月31日まで開催されているので、ローゼンメイデンファンの方で、まだ行ったことがない人はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?女性客が8割程度ですが、ローゼンメイデンが好きな人なら、男女とはずぜひ!

2017年10月5日木曜日

メアリと魔女の花感想

遅ればせながら、日本に一時帰国したので、ついでに米林宏昌監督、スタジオポノックの作品、「メアリと魔女の花」を見てきました。公開開始からかなり時間が経ってからの視聴です。

この作品、あまり評判がよくないとは聞いていましたが、うーん、正直、自分もあまり面白くなかったと思います。なんだか、無駄に長い映画を見せられていた気が...。

前作、「借りぐらしのアリエッティ」や「思い出のマーニ―」と違い、今回の作品では宮崎駿のジブリアニメに出てくる独特の水の表現や、マスコットみたいなキャラクターがふんだんに使われていました。この辺が、何となく宮崎アニメの劣化コピー感を出している感じがします。
これに加え、天空の城ラピュタっぽいシーンやもののけ姫っぽいシーンも導入され、さらに劣化コピー感を増す形に...

魔法学校の描写も無駄に長すぎて、この辺りですでに、だるくなってしまいました。確かに、ジブリの背景クオリティはすごいですが...。やはり、もう少し、時間をかけて描写すべきシーンとそうでないシーンを区別する必要があると思います。押井守の風景描写シーンより長いです...。

少し気になったのは、最後のエンディングにはクレジットに「感謝 高畑勲、宮崎駿、鈴木敏夫」の表記が。アニメでこんな表記始めてみました。論文のAcknowledgementみたいな感じでしょうか?

正直、この作品は米林監督と相性があまりよくない感じがしました。米林監督のこれまでの作品はどれも非常に地味なものばかりで、登場人物もメインで二人くらいなのに対し、メアリと魔女の花では、宮崎アニメのような、どちらかといと正反対に位置するアニメを無理やり作ろうとして、うまくいかなかった感じがしました。米林監督は、情報量の多いファンタジー作品よりは、シンプルな現代ファンタジーアニメを作るのに向いていると個人的には思います。

メガヒットにはならないかもしれませんが、今後は米林監督の得意な分野でオリジナルの作品を開拓していってほしいです。

次回作に期待しています。

2017年9月21日木曜日

映画It/イット 2017年リメイク版をフランスで見てきました。





スティーブン・キング原作の名作ホラーTVドラマ「It/イット」のリメイク版を見てきました。フランスではいち早く、今日から上映開始です。あの殺人ピエロが再び帰ってきました。フランス語版のタイトルは「Ça (サ)」です。イット以上に短い!
1990年のトミー・リー・ウォーレス監督のTVドラマ版を、「MAMA」の監督アンディ・ムスキエティが映画化しました。

この作品は、自分のお気に入りホラー映画ベスト3に入る作品なので、不安と期待が入り混じる気持ちで見に行きました。
自分は前作は幼稚園くらいのときに、レンタルビデオ店で借りて見ました。しかし、映画を見た後、夢の中に殺人ピエロが出て来ました。自分が住んでいた団地で襲われた記憶が今でも残っています。そんなトラウマゆえに、イットをダビングしたビデオテープを封印し、高校生くらいのときに再び見たのを覚えています。

<作品構成>
旧作は、前後編の2部構成となっており、前半が主人公たちが子供のときの話、後編が大人になってからの話に分かれており、後編で子供の時のトラウマに、再び立ち向かうという熱いシナリオになっています。今回のリメイク版でも、この構成はキープされています。前情報を全く仕入れずに見に行ったので、「It」といいうタイトルだけを見たとき、前編・後編の記述がなく、上映時間も2部構成にしては2時間15分と短かったため、視聴前はかなり不安に思っていましたが、映画のエンディングロールの頭に「前編」と表示されて安心しました。前編2時間15分ということは、前作と比べてかなりボリュームが増えているようです。

<前作との大まかな描写・設定の違い>
今作では、いろいろ描写が前作と変わっています。

■前作では残酷描写はほとんどありませんでしたが、映画開始早々に主人公の弟のジョージーの腕が食いちぎられる描写が入ります。子供の腕が食いちぎられるというショッキングな内容なので、国によってはNGな映画になるかもしれません。

■ピエロのペニーワイズも、前作と違い、とても素早く動きます。前作と同様、子供が恐れるいろいろな姿に化けて出てきますが、具体的にトランスフォームするシーンなどの描写が加えられています。ただ、The CGという感じの描写が、子供だましに感じるのか、フランス人は映画を見ながら苦笑していました。あとは最近のアメリカのホラー映画によくある、ビックリ箱的な、急に大きな音が鳴り何かが出てくるという演出も多分に使われています。これに対しても、フランス人は苦笑していました。

■全体的に、前作よりも、より説得力のある設定や描写が追加・変更されています。
例えば、主人公たちがペニーワイズと闘う時の武器です。前作では、喘息用のスプレー状の薬を「酸だ!」といってペニーワイズに吹きかけたり、パチンコの玉を食らっただけで、頭部に穴が開くなどの設定がありましたが、今回は家畜を殺す用の銃や鉄柵の一部を武器として使用して、ペニーワイズをみんなでタコ殴りにします。確かに現実的には、喘息の薬やパチンコの玉で、こんな怪物にダメージを与えられるわけがないのですが、これについては、ペニーワイズは子供の心に応じて強くなったり弱くなったりするという設定で前作はカバーされていました。子供が恐れれば恐れるほどペニーワイズは強くなり、逆に恐れなければ、パチンコの玉でも倒せるくらい弱くなるわけです。この設定は、主人公たちが精神的に強くなる過程を描写する上で重要になっているのですが、今回はその設定が弱くなっているのが、やや残念です。銃や鉄柵のパイプで串刺しにして倒せない敵を、後編では一体どうやって倒すのでしょうか?気になります。

■前作では、ペニーワイズが化ける対象として、オオカミ男が出てきましたが、さすがに最近の観客にオオカミ男を出しても、”ぽかん”とされるだけなので、このキャラクターはもっと得体のしれないサイレントヒルに出てきそうなクリーチャーに変更されています。あと、絵の中から飛び出してきた、顔が崩れた不気味なおばあさんのキャラクターも印象的でした。他にもバイオハザードやウォーキングデッドっぽいゾンビや、The Ringのサマラっぽいペニーワイズも出てきます。どうも、最近のいろいろなホラー映画のキャラクターをいろいろ取り入れているようです。それが昔はオオカミ男でしたが、これらのキャラクターは現代の人々がホラー映画のクリーチャーとしてイメージするものなのでしょう。時代の違いを感じます。

■ペニーワイズのアジトもCGをふんだんに使い、スケールアップされています。

■前作では下水処理施設(?)に主人公たちが乗り込む描写がありましたが、今回はWellhouse(井戸小屋)と呼ばれる、家の中に井戸がある廃墟に乗り込みます。この井戸は以下の下水道と繋がっています。そして、井戸があるということで、少し「リング」を意識した描写が映画の一部で使われています。

■ペニーワイズ自身は、役者も見た目が若くイケメンっぽい人がやっていて、あまり不気味さを感じない気がしました。昔のティム・カリーの方が、何となく得体が知れない不気味さがあります。今回は、中身イケメンのピエロが、素早い動きで攻撃してくるというスタイルで、精神的な怖さというよりは、物理的に危険という点で怖い感じがします。このキャラクターで、現代の子供の心にトラウマを植え付けることはできるのか?

■ペニーワイズの出現周期が30年から27年になっていたのは、何かしら過去の設定に問題があったのだろうか?主人公たちの年齢設定をミスったとか?

<ストーリー上の違い>
バウワーズ率いる不遼組も出てきますが、前作と違い、バウワーズはペニーワイズにそそのかされ、警官である父親を殺すシーンが追加されています。

あと、前作と違いベバリーが父親を風呂場で殺すシーンも追加されています。その後、ペニーワイズにつかまり、アジトに連れていかれるという流れも、前作から変更されている点です。

個人的に一番残念な変更は、大人になった主人公たちが前編では出てこないことです。前作は、前編の話は、大人になった主人公たちの回想として描かれていいましたが、今回は前編子供の時の話のみになっています。前作の方が、全体を通して、あくまでも大人の主人公たちに主軸が置かれていて、過去と現在の対比を映画の中で描くことで、より映画のシナリオを熱いものにしていたように思います。そのため、個人的には、この変更は少し残念です。

映画の最後は、ペニーワイズを一時的に撃退した後、「再び立ち向かおう」という誓いをたてたところで終わります。


<最後に>
いろいろ、前作と比較して、個人的にはやっぱり前作の方が好きです。でも、そこまで悪い出来の映画ではないので、日本では11月3日公開ですが、ぜひ映画館に足を運び、そのうえで、前作と自分なりに比較するのが面白いかもしれません。

(あと、一つ言えることは、この映画の監督はロリコンだということでしょうか...。)


2017年8月9日水曜日

ひだマガ夏号2017参加します。


もはや、毎年恒例となっています、今年の夏コミも、やまぶき高校出版部さん主催の「ひだまりマガジン2017夏号」に参加させていただきます。

場所、日時は以下の通りです。
2日目(8月12日) 東ノ13b やまぶき高校出版部

原稿を描いていたのがきららファンタジアが発表された直後だったので、その影響でファンタジアゆのっちを描きました。僧侶ゆのっちに癒されたいですね。はやく、配信されないかな。

ちなみに、自分はフランスにいるので、例のごとくコミケ会場には行きません。

2017年7月31日月曜日

クリストファー・ノーラン新作「ダンケルク」感想



インセプションやインターステラーなどで有名なクリストファー・ノーラン監督の新作映画「ダンケルク」をいち早く、フランスで見てきました。実はすでに2週間前に上映が始まっており、上映期間終了ギリギリのかなり遅れての視聴となりました。まさか、自分が公開初日を逃すとは...。

ダンケルクは、第2次世界大戦でナチスの猛攻撃を受けるフランスから、イギリス、フランス、カナダ、ベルギーからなる連合国軍をダンケルク海岸から撤退させたダイナモ作戦を描いた映画です。

この映画では物語の舞台を陸・海・空に分け、それぞれの舞台で活躍する人々を同時的に描いた、いわゆる群像劇という形で構成されています。

フランスに取り残された、連合軍はダンケルク海岸から船での脱出を試みるのですが、海岸の周辺はナチス軍に包囲され、船で逃げても、水中のUボートによる魚雷、空からの空襲で撃沈され、逃げることができないという絶望的な状況での脱出劇が描かれます。

この映画は、これまでのインセプションやインターステラーと比べると、やはりファンタジーではないため、過去の作品ほど映像的な迫力は弱いと感じました。しかし、お馴染みハンス・ジマーが手掛けるBGMと各舞台のシーンの切り替えを細目に行うことで、緊迫した空気が作り上げられています。

<印象的だったシーン>
フランスの負傷兵たちが、イギリス兵に「俺たちも脱出したい」と詰め寄っているシーンで「English Only!!」といってイギリス兵がフランス兵を追い返しているシーンが印象に残りました。やっぱり、当時はイギリスとフランスは仲が悪かったんですね。

(若干ネタバレ) 
イギリス兵に紛れるためにイギリス兵の死体から服を奪って脱出しようとした若いフランスの兵士も描かれています。途中まで、全くしゃべらないので、周りからドイツ兵のスパイだと疑われるシーンがありますが、そこで、自分がフランス兵だということを明かします。しゃべるとフランス兵だとばれるからしゃべらなかったんですね。そこまでしないと生き残れない状況だったのです。

気が触れて、海岸から泳いでドーバー海峡を渡ろうとする兵士が海に飛び込む様を、主人公たちがただ黙って見つめてるシーンも印象的でした。もちろん、ドーバー海峡を泳いで渡ることは不可能なので、これはほとんど入水自殺なのですが、このシーンはダンケルクでの戦況が絶望的であることを象徴しています。

<言語について>
この映画ではイギリス兵、ベルギー・フランス兵、オランダの船員が登場します(ドイツ兵は登場せず)。心配していたのは、英語以外にドイツ語やフランス語で登場人物がしゃべったらどうしようという点でした。フランス兵がしゃべっているシーンもありましたが、簡単なフランス語だけだったので、何とかなりました。しかし、英語の聞き取りがやや難しかったです。軍人が使う用語などが多く、言葉を理解するのに苦労しました。

<最後に>
日本での公開は今年9月ですが、正直、日本人にはこの映画はあまりヒットしそうにはないです。やはり、テーマであるダンケルクの戦いというのが、日本人にはあまりメジャーではない気がするため、ノーラン監督のファンでないと見に行かないかもしれません。自分も、ノーラン監督のファンじゃなかったら、この映画は見ていなかったと思います。

あと、この映画ではセリフが少ないため、登場人物たちの状況を理解しにくいかもしれません。ある程度予めに歴史のお勉強をしていってから見るのをお勧めします。


2017年7月2日日曜日

プロヴァンス、ランゴーニュ旅行、フランスの田舎巡り3~アルル編

プロヴァンス旅行3日目は、ローマ帝国の古代都市アルルです。アルルはニームから電車で20分弱のところにある街です。この町は、ローマ帝国の古い建物だけでなく、ゴッホが絵の題材にした街としても有名です。

古代ローマ都市 アルル
早朝にニームを出発して、アルル駅に到着、市街地へは歩いて5分くらいです。

これがアルル市街地の入口です。古い門ですが、デザイン的にローマ時代以降のものでしょうか?

街中に入ると、さっそく古い建造物が。

円形闘技場
少し歩いて行くと、ニームと同じく、円形闘技場がありました。上の写真では早朝なので人が全然いませんが、お昼は多くの人でにぎわっていました。

ただ、ニームの円形闘技場とは異なり、闘技場の周りには、多くの店や家が立ち並び、他の建物との距離も近いため、ニームの円形闘技場よりも窮屈に感じました。あまり、観光スポットという感じではなく、住宅街にポツンとある感じです。↑車がこんな感じに駐車されています。

 路地から見た円形闘技場。本当に住宅街の中にポツンとあります。ニームの円形闘技場と比べると、若干がっかり感があります。

コンスタンティヌスの公衆浴場
アルルの町は非常に入り組んでおり、路地も細い路地ばかりです。そんな路地の出口に、コンスタンティヌスの公衆浴場という古代ローマ時代の遺跡があります。テルマエ・ロマエに出てきそうな建ててものですね。この建物は世界遺産にも登録されています。中にはサウナなどもあるそうです。


もしかしたら、朝早かったからかもしれませんが、中には入れませんでした。建物自体もかなり小さく、また、中をのぞいてみても、正直、大した遺跡ではありませんでした。アルルのがっかりスポットその2...。

古代劇場
アルルの古代ローマ時代の建造物の一つ、古代劇場です。こちらも、世界遺産に登録されています。今は、ほぼ朽ち果てた外壁と柱が残るのみですが、現在でも映画祭などで使われているそうです。

アルルの町並み
 おしゃれな雰囲気のカフェ。ニームはどことなく南の国という感じでしたが、アルルの町には、よりフランスらしいおしゃれなデザインの家や路地、カフェが多いです。

 何となく、地中海に面した街の路地裏という感じ。漫画の背景素材に使えそう。

基本的に路地は狭いです。ニームは大きな通りなどが結構ありましたが、アルルはとにかく、入り組んだ狭い路地がたくさんあります。


多くの人でにぎわう広間。NieR Automataのショッピングセンターっぽいです。

アルルの街を流れるローヌ川。

ゴッホの跳ね橋~ゴッホが歩いた道を歩く~
ゴッホが自身の作品の題材にした有名な跳ね橋を再現した橋がアルルには存在します。しかし、この橋は市街地から4kmほど離れた辺鄙な場所にあり、そこまで行くための交通手段は車くらいしかありません。途中までバスで行けますが、そこから先は、フランスの田舎を、ただひたすら歩き続けることになります。しかし、かつてゴッホが歩いた道を自分も歩きたかったので、あえてここはフランスの田舎を散歩することにしました。

本当に、周りには畑しかありません。 子供のころを思い出します。

 ただ、ひたすら歩き続けます。

歩道がない道を、ただ歩き続ける...。時々、車が通るので、結構危ないです。

 農場が広がる。のどかな雰囲気ですね。

たまにはこういう一日の過ごし方もいいですね。 

 廃線になった線路。田舎っぽさを感じます。

そして、30分以上歩き続けた後、ついにゴッホの跳ね橋に到着。 

木製の橋は、今は使われておらず、橋は常に上がった状態です。周りにはほぼ観光客はおらず、何人かの人が散歩で訪れるくらいです。

魚が泳いでます。ニジマスでしょうか? 

 帰りは、川沿いに歩いて帰りました。川沿いの景色はとてもきれいで絵になります。

ゴッホが絵の題材に、この場所を選んだのも分かる気がします。

この道をゴッホも歩いたのでしょうか。

 途中、久しぶりに少し川で遊んでみました。川には、すぐ目の前で魚が泳いでいたり、ウシガエルがいました。写真を撮ろうとしたら、逃げられましたが。少し、童心に帰ることができました。

ひたすら、川沿いに歩き続け、市街地にもどります。

カフェ・ヴァン・ゴッホ
ゴッホの歩いた道を散歩した後は、ゴッホの作品「夜のカフェテラス」の題材になった、カフェ・ヴァン・ゴッホというカフェを訪れました。全体的に黄色が特徴のカフェです。

12時前に入ったため、まだあまりお客さんもいませんでした。

12時前はまだドリンクしかオーダーできないので、とりあえず、ワインだけオーダーして待つことに。
 
↑店内の写真です。

ランチのステーキメニューです。肉が焼きすぎで硬かったです...。

 
食後のデザートとしてタルトを注文。ただ、特にこれといって特別なものではありません。南仏ではあまり、滅茶苦茶おいしい!というメニューには当たりませんでしたね...。


こんな感じで、プロヴァンス旅行の3日間が終わりました。まだ、行っていない都市もありますが、それはまた別の機会にでも。
今回の旅では、フランスの田舎町を歩くことができて、新鮮な体験ができました。これはやっぱりフランスに住んでいるからこそできる体験だと思います。こういう田舎町は、なかなか日本から来るのは難しいと思いますが、もし機会があれば、一度訪れてみてはいかがでしょうか?



2017年6月18日日曜日

プロヴァンス、ランゴーニュ旅行、フランスの田舎巡り2~ランゴーニュ編


プロヴァンス旅行2日目、アニメNOIR(ノワール)の中で、 かつてランゴーニュ写本が書かれた場所、ランゴーニュに行ってきました。ランゴーニュはプロヴァンス地方よりも北側、オクシタニー地域圏の山間に位置する、人口3000人程度の小さな街です。
超ド田舎のため、街まで行くだけで一苦労です。
ニームからランゴーニュに行くには電車で一度アレスという町まで行き、そこからバスで2時間半ほど山間の道を行かなくてはなりません。


アレス(Alès)
アレス周辺は何もなく、遠くに変わった見た目の山があります。

アレス駅で下車し、バスに乗り換えます。

そして、ひたすら、ただひたすら山間の道を行くのですが...


き、気もぢ悪い...
自分はそこまで車酔いする方ではないのですが、長い長い山道には100連ヘアピンぐらいあり、そんな自分でも余裕で酔いました。左右に2時間半揺られるのです。
ただ、道中のフランスの広大な自然や田舎の小さな町はとてもきれいでした。

<バスからの景色>
 ↑広大な山々と湖

 ↑フランスの農家という感じの建物

 ↑道中に謎のお城がありました。Château de Portesという城らしいです。辺鄙なところにあるので、フランス人でもこの城の存在を知らないのではないでしょうか?

Château de Lucというワインの生産している城らしい

道中の小さな町にあったフランス国鉄(SNCF)の駅舎は、大きな町にあるものとは異なり、とても小さなものでした。でも、一応、SNCFの看板が建物の入口についています。日本人でこのような駅舎を見たことがある人もなかなかいないのではないでしょうか?

 ランゴーニュ(Langogne)
強烈な車酔いと闘うこと2時間半、ようやくランゴーニュの駅舎に到着しました。基本的に列車がないので、ホームへの入口のカギは常に閉ざされています。ほとんどバスだけのためにある駅舎のようです。田舎らしいですね。

駅の近くにある獣の像は、おそらく、大昔にランゴーニュに出現したUMAジェヴォーダンの獣です。オオカミに似た巨大な獣が大勢の街の住人を殺したそうです。

ランゴーニュの街中は、メインの通りの周りにいくつか通りがあり、教会やお店、住宅があります。ちなみに、街中は携帯のインターネットがほとんど繋がりません。田舎だからか...。
また、この街は観光地というわけではなく、ましてやアジア人が全然いないため、道行く人にじろじろ物珍しそうに見られました。このような秘境の地にわざわざ来る人なんていないですよね。

街は自然の中にあり、街の傍らにはラングイルー川とアリエ川という小川が流れます。

街には中世の建物が残っています。

謎の石碑




↑川にかかる古い橋。

また、街の中心には古いマルシェの建物があります。1743年に建てられたものだそうです。

 ↑Chapelle du couventという割と新しいシャペル。

その横にはLa chapelle des Pénitentsという小さくて古いシャペルがあります。

ロマネスク様式のL'église Saint-Gervais-et-Saint-Protaisという教会は、12世紀に建てられたものだそうです。ここでランゴーニュ写本が書かれたのかもしれませんね。

 ↑教会内部、小さな教会ですが、中は照明がほとんどなく、かなり雰囲気のある教会です。



↑イラストの背景資料に使えそう。


 ↑ガラス張りの箱の中で眠るキリスト


ランゴーニュに行くには、ニームから電車とバスで行かなくてはならないわけですが、田舎なので、バスの本数が極端に少ないです。午前中のバスは11時くらいまでしかなく、その次は、16時前、または曜日によってはないということもあります。

自分が行った日は10時前にランゴーニュに到着し、16時前のバスで帰る予定でしたが、ランゴーニュには基本的に観光スポットと呼べる場所もなく、時間をつぶすのは難しいと判断し、急遽駅舎で11時のバスのチケットを取ってもらいました。わざわざ3時間以上もかけて、ランゴーニュに行ったのですが、30分ほど滞在して、トンボ帰りしました。帰りはバスを乗り継ぐことになりました。ランゴーニュから出発するバスは、どちらかというと大型のワゴン車という感じのものでした。バスが10分ほど遅れてきたので乗り継ぎのバスに間に合うかどうか、かなり微妙なラインでしたが、ぎりぎり次のバスの到着の2分前に到着しました。田舎をなめると危ないですね。
ちなみにバスはトイレ付きではないので、トイレは事前に済ませておくといいです。基本的にトイレ休憩もなしです。

まあ、フランス国内にいても行くのが困難な場所なので、日本からランゴーニュに行く人はいないと思いますが。NOIRが好きな人はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?

↓ランゴーニュの紹介動画がYou tubeにありました。