2016年7月11日月曜日

ジャパンエキスポ2016(パリ)~フランスの同人誌~


フランスで毎年開催される、世界最大級の日本イベント“ジャパンエキスポ”に行ってきました。
今年は、7月7日から10日までの4日間。自分は土曜日だけ参加です。

ジャパンエキスポはフランスパリ(実際にはパリ市内から遠く離れたシャルルドゴール空港付近ですが)だけでなくマルセイユなどでも開催されている、日本の文化を紹介する大規模なイベントです。日本のコミックマーケットのようなものといえばよいでしょうか。このイベントのメインは日本の漫画やアニメ、ゲーム、日本の漫画に影響を受けたフランス人作家の作品の即売会です。



朝10時前。コミケほどではないですが、かなりの長蛇の列です。しかし、誘導のスタッフが頑張ってくれているおかげか、長蛇の列にも関わらず、とてもスムーズに入場できました。


<ドリフターズ1話先行上映会~平野耕太、筆谷編集長トークショー~>
会場について物販ブースなどは回らずに、自分はまず本日の目玉イベントである「ドリフターズ 1話先行上映会+平野耕太トークショー」に直行しました。

司会の人と通訳の人が登壇して、ドリフターズ第1話の先行上映が始まり、その後トークショーという流れでした。今回、ジャパンエキスポで公開されたドリフターズのOPは全世界初公開ということで少し得をした気分です。OPはまだ絵コンテ交じりの未完成品ですが、こういう映像はBDとかには収録されないので、ファンとしては貴重です。アニメ本編もクオリティが高く期待できる内容でした。

トークショーでは原作者の平野先生とトライガンとヘルシングの編集をした筆谷編集長がゲストとして登壇。司会者を含め合計3人の通訳をする通訳者さんも忙しそう、プロの通訳ってすごいなと思いました。

しかし、肝心のトークショーですが、平野先生が不機嫌でほとんど口を聞かず、司会者も困った様子。代わりに筆谷編集長がメインでしゃべるという、もはや筆谷編集長のトークショーとなってしました。これにはファンもやや戸惑った様子...正直予想はしていましたが、予想通りすぎて残念です。


<物販等・企業ブース>

広いイベント会場では漫画やアニメのDVD/BDの販売ブースやゲームなどの企業ブースが出展されています。漫画ブースでは、意外と少女漫画も結構売られています(内容がフランス人に伝わるのか?恋愛感覚が異なると思うのだが)。


中でも女性客に大人気だったのがBL・百合(+男性向けアダルト漫画)ブース。BL・百合ブースといっても90%がBLですが...。

百合ブースの壁には、百合を世界に広めるため、世界各国で販売されている「citrus」の巨大ポスターが貼られていました。citrusは自分も好きで読んでいます。他の国では少女漫画として売られています。日本では何となく買って読んでいたcitrusですが、今や海外では日本の百合を代表するパイオニア的作品となっています。



自分も日本語版の他にドイツ語版(写真左)とフランス語版(写真右)を持っています。フランス語版は日本と同じようにカバーがしっかりしていますが、ドイツ語版はただの紙です....。あと、citrusは大丈夫でしたが、たまにドイツ語版の漫画は普通の書店に売っている漫画でも印刷のクオリティが家庭用プリンター並みのものがあります。まどマギの1巻は印刷が悪かったです。こういうところを見ても、フランスの日本の漫画アニメに対してかける情熱が分かります。

DVD/BDコーナーでは日本のアニメのDVDボックスがイベント特別価格でたったの10ユーロ(1000円くらい)で売られています。(上)NOIRが平置きで積まれて売られている!感激した!フランス人にこのアニメの良さが分かるとよいのですが。百合流行れ、もっと流行れ!

ちなみに自分が買ったのはトライガンとSerial Experiments Lain、.hack//RootsのDVDボックスとNOIRのBDボックスです。これで合計たったの40ユーロというのが信じられない....。安すぎる。ただ、NOIRのBDですが、日本版に比べると少し画質が悪い気がしました。


他にも会場には聖闘士聖夜の展示や、


 任天堂やスクエニの展示ブースやモンハンのブースなど日本のゲーム会社の巨大なブースが目を引きます。特にモンハンのブースは客と店員が妙に高いテンションなので、周りの人もびっくりです。

アニソンを日本語で歌うカラオケステージもあり、みんな大絶叫。

カードゲームのブースではひたすらみんなデュエルに没頭。

日本のゲームセンターで人気の筐体の展示、体験コーナーも大人気。


イラストレーターのredjuiceさんも来ていたらしく、最近の代表作であるアニメ「ハーモニー」の展示が。redjuiceはキャラクターデザインをしています。

いろんな漫画家たちのサイン入りのボードの展示


かなり怪しげなアニメのグッズショップ。明らかに海賊版のような気がするが...。

サイコパスのパラライザーが売られているブースもありました。ただ、音声が日本語のため、フランス人はパラライザーが何を言っているのか理解できず、ただ変形する銃をみてぽかんとした感じでした。

刀などコスプレ衣装の小道具を売っている店も。


プロレスの観戦もできます。


おにぎりのお店もあります。

でも、おにぎりは3つで10ユーロと高額。しかも、中身はシーチキンのみ!
ジャパンタッチでも食べましたが、南蛮丼。そして、マフィン。


<フランス人コスプレイヤー>



あとは、よく日本のニュースサイトなどではほぼこちらのみが紹介されますが、美人コスプレイヤーたち。一人だけですが、まどかもいました!あと、一緒に杏子のコスプレをしているひともいました。フランスではまどマギはあまり知られていないようです。ジャパンエキスポのコスプレはリヨンのジャパンタッチに比べてレベルが高いような気がします。たしかに、ニュースで言っていることは本当でした。きっと一部を取り上げているだけだと思っていましたが、どうやらこのニュースは真実のようです。

そして、未来日記のあいつらもいました。ちゃんと分身している!

<フランスの同人誌>


ジャパンエキスポでは日本のコミケのように同人誌の即売会も行われています。プロ、アマチュアの作家が自身の作品を販売しています。ブースのサイズは日本の壁サークルに近いでしょうか。
一人で出すには少しハードルが高そうですが、日本の同人イベントと同じ感覚で作品を販売できそうです。



せっかくイベントに参加したので、フランスの同人誌も買ってきました。



一冊だけですが、まどマギの同人誌を発見、SaraDeekとRingoさんという方が描いています。




中身は前頁フルカラーのイラスト本です。自分もこんな感じの本をジャパンエキスポに出したいですね。とりあえず、再来年あたり参加するため、現在は冊子を作るための印刷会社を探し中です。

こちらはフランスで活躍する作家の作人を紹介するイラスト集になっています。


2枚目のイラストのMarssさんという方がブースにいらっしゃったのでサインをいただきました。



いかにも日本の萌え系イラストという感じの本もありました。Mi-eau(ミオ)さんという方の本です。



中身はけもなー向けのキュートなキャラクターのイラスト+ストーリーつきイラストとなっています。
この人は東方などのイラストも描いているそうです。



こちらは、ELK64という人のファンタジー漫画です。これまでのフルカラーな作品とは違い、日本風の中身は白黒漫画です。DeviantArtのサイトにもきれいなファンタジー系イラストが掲載されいます。



こちらは小さい冊子ですが、jellycatという方のイラスト集です。

中にはぺんで書かれた白黒の絵の一部をカラーで塗った独特な絵が多数掲載されています。
個人的に上のイラストがお気に入りです。


最後の一冊はフランスの百合漫画的(?内容未確認)な作品です。こちらはおそらく同人誌ではなく、Archnaさんというプロの方が描いて販売している作品です。

明るいカラーで描かれた全編フルカラーの漫画です。
この方もご本人がブースにいらっしゃたので、サインをいただきました。
ネットでも漫画が一部読めるようです。


<最後に>
ジャパンエキスポは規模が大きく一日中歩き通しでした。
終わって家に帰ったあとは、疲れて動けませんでした...。
日本文化がフランスですごく人気なんだということが分かる貴重な体験でした。
また来年も参加したいですね。できれば、販売する側で。

















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